中国国家航天局(CNSA)は、天問1号ミッションの軌道探査機が撮影した火星表面の初の高解像度画像を公開しました。これらの画像には、極冠やクレーターのある砂丘が写っています。
公開された3枚の画像のうち2枚は、高解像度パンカメラ(1ピクセルあたり70センチメートル)で撮影されたもので、惑星表面から330~350キロメートルの距離で撮影されました。
3枚目のカラー写真は中解像度カメラで撮影されたもので、火星の北極冠を示しています。
探査機は、中国のミッションのローバーが5月から6月に着陸する予定のユートピア平原の衝突盆地を探査しました。写真に写っている最大のクレーターの直径は約620メートルで、内部および周辺には砂丘が見られます。
天問1号ミッションは、中国が初めて赤い惑星を探査するプロジェクトです。打ち上げは2020年7月23日に行われましたが、探査機は2021年2月10日に赤い惑星の軌道に入りました。2月26日以降、探査機は科学研究を開始し、特に火星表面の撮影やその鉱物組成の研究を行いました。
軌道探査機、展開可能カメラ、着陸機、ローバーを含む天問1号プロジェクトの主な目的は、リモートセンシングを使用した赤い惑星の全体的な探査と、ローバーによるその領域の詳細な調査です。
ミッションのすべてのコンポーネントの作業結果は、土壌の特徴、電離層、水氷の領域やその他の科学データを示す火星表面の地形図の取得に役立ちます。
2月には、火星に地球の探査機が連続して到着しました。NASAのパーサヴィアランス・ローバーが火星に着陸し、前任者の地質学的探査を継続します。また、アラブ首長国連邦のアルアマル(「希望」)探査機が火星軌道に無事到達し、アラブ世界初の惑星間宇宙ミッションとして火星に向かいました。2月14日には、探査機が火星の初の写真を地球に送信しました。